2013年11月19日

『目でみることば2』が出ます

今年の2月に『目でみることば』を出版したところ、お陰さまで各所にて好評をいただきました。「子どもがことばに関心を持つきっかけになりました」「孫にプレゼントをして見ています」といった声だけでなく、「こんな言葉を次回作ではとりあげて」と、言葉のリストまでいただいたりしました。そこで続編をやろうと動きだしたパート2が今週末に発売になります。

名付けて『目でみることば2』。

そのまんまのタイトルですが、これにもちょっとした話がありまして、普通、パート2と付くと、パート1の売上より下がる傾向にあるので、違ったタイトルを付けたりするのです。そこでタイトルどうしようかと、担当の方とも色々考えたのですが、営業の方が「前作は書店でも好評だったので、そのままストレートに『2』でどうですか?」とおっしゃってくださったのです。嬉しいね。

というわけで、今週末、11月23日(土)に発売になる『目でみることば2』に収録されることばは、以下の40個になります。

1 礎/2 一世を風靡する/3 芋づる式/4 おけらになる/5 片棒を担ぐ/6 葛藤/7 金に糸目を付けない/8 亀裂/9 銀ブラ/10 管を巻く/11 ぐれる/12 けりを付ける/13 興奮の坩堝/14 弘法も筆の誤り/15 虎視眈々/16 栞/17 シカトする/18 ジグザグ/19 しっぺ返し/20 指南/21 順風満帆/22 関の山/23 醍醐味/24 台無し/25 タニマチ/26 ちやほや /27 ちょっかいを出す/28 蟷螂の斧/29 途轍もない/30 丼勘定/31 長いものには巻かれろ/32 七転び八起き/33 根回し/34 バロメーター/35 ぶっきらぼう /36 へそくり/37 三行半/38 紋切り型/39 山笑う/40 レンズ 

今回もこだわったのは「すべて自分たちの目でみて撮ること」。借り物の写真は使わず、すべて足を運んで撮ったものです。「順風満帆」というのは、茨城県の霞ヶ浦で伝統的に行なわれている「帆引き船」を、「関の山」というのは、三重県の関宿で行なわれている祭りの山車を撮ったものです。どちらも本作のなかでは見所となる山出カメラマンの力作ですので、ぜひご覧ください。言葉的には「けりを付ける」や「銀ブラ」などは、きっと意外な由来に驚くと思います。

そんな見て楽しい、読んで楽しい40作になっています。

前作同様、写真と簡潔なコラムで構成しており、パラパラとめくるだけでも、日本語の魅力が発見できるかと思います。今作も評判がよければ、パート3も作ろうと意気込んでいますので、是非ともよろしくお願いいたします。

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2013年11月05日

『タニタはこうして世界一になった』

春先から関わっていた本が、発売になりました。
『タニタはこうして世界一になった』
著者の谷田大輔さんは、体脂肪計で有名なタニタの前社長で、赤字のどん底期からタニタをヘルスメーター市場で世界一の企業へと発展させた方。

帯の写真を見てもらえばわかると思うのですが、さすが健康企業の社長さんだっただけあり、お若い。1942年生まれだから、70歳を過ぎておられるんですもんね。さて、そんな谷田さんの著書から好きな言葉をひとつ紹介しておきます。

《東急ハンズに行ったことのある方も多いと思います。あそこにはいろいろなヒントが隠されています。いわゆる「定番」の商品から、「いったい誰が買うんだろう?」と思ってしまうものまで売っていますが、あれが楽しいのです。「なんでもありますよ」というのが、東急ハンズの強烈なメッセージであり、魅力そのものなのです。私の理想はここにあり、「はかるものならなんでもある」というタニタでありたいと思っています。企業にとっては、「無理をしているところ」や「無駄に見えるところ」が、そのイメージ(とりわけ良く思ってもらえるイメージ)を大きく左右すると思います》

こういった企業が増えて欲しいなぁ。無駄に見えるものこそ、最高の投資。コマーシャル作りに金をかけるよりも、こういった一見、無駄に見える商品などに情熱を傾けるほうが、今の世の中、よっぽど効果的に企業PRができると思うんですけどね。

あと、《「体重計」から「体重」へ》というキーワードが、本書の面白いところなんです。
ヘルスメーターだけに目がいっていたときは、「体重計」の会社だと思っていた。しかし、ある気づきを得て、「体重計」から「体重」へと、企業コンセプトを変えた。これにより、今のタニタにつながる「健康」というキーワードにつながり、会社は大きく成長した、と。単純な発想転換のように見えて、得難い視点の変更で会社が大きくなった。このあたり、なかなか面白いドラマとして本書に書かれていますので、気になる方は手にとってみてください。

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2013年10月31日

『オードリー・ヘップバーンという生き方』(書評2013 21/50)

ある仕事のコラムでオードリー・ヘップバーンのことを書こうと思い、その資料として読んだのですが、この本も彼女の人生も、ことのほか魅力的で面白かった。

そもそも知らなかったのだけど、オランダ人の母から生まれたヘップバーンは、あの第二次世界大戦のとき、ドイツ占領下のオランダに住んでいて、ナチスへのレジスタンス活動を手伝っていたんですね。彼女は、あの「アンネの日記」のアンネ・フランクについてもこんな言葉を残しています。

《アンネ・フランクとわたしは同じ年に生まれ、同じ国に住み、同じ戦争を体験しました。彼女は家のなかに閉じこもり、わたしは外出できたということだけが違っていました。アンネの日記を読むことは、わたし自身の体験をアンネの観点から読むことに似ていました。はじめて日記を読んだとき、わたしの胸は引き裂かれました》

このように彼女の人生は、苦労から始まる。そして、『ローマの休日』といった大ヒット作に恵まれるまでは、食べるためにモデルをするなど、辛い日々が続いている。美貌の代名詞のようなヘップバーンだが、また彼女は、自身のルックスにコンプレックスも抱いていた。時は、マリリン・モンローに代表されるグラマラスな女性がもてはやされる時代だった。

《こんなに胸がぺちゃんこじゃなければいいし、こんなにとがった肩や、大きな足や、大きな鼻をしていなければいいと思います。でも実際には、神様からいただいたものに感謝しています。これでかなりうまくやっていますから》

そんな彼女は、晩年、ユニセフの親善大使を務めて、その影響力の大きさから「デザイナージーンズを履いたマザー・テレサ」とも呼ばれるようになります。そして1992年、体調不良を訴えて検査したところ末期の大腸ガンと診断されるのですが、そこで彼女はこう言ったという。

《自分の命のことは自分で決める権利があると思います。ずるずる引き延ばされるのは望みません》
こうして自らの死期を自ら決してヘップバーンは、最後のクリスマスに、二人の息子を前に詩を読み上げます。これが、ヘップバーンが終世愛した詩として大変有名なのですが、僕はこれを彼女の自作だと思っていたけど、違うのですね。それがサム・レヴェンソンというアメリカの詩人が、彼の孫たちに宛てた書簡形式の詩集『時の試練をへた人生の知恵』のこんな一節です。

《魅力的な唇になるために、やさしい言葉を話しなさい。
愛らしい目をもつために、人のよいところを探しなさい。
おなかをすかせた人に食べ物を分けてあげれば、身体はほっそりとするわ》

芯の強い女性だったんだなぁヘップバーンって。それで、遅ればせながら『ローマの休日』を、借りてきて見たのだけど、想像以上に面白かった。王女様が、一日だけ抜け出してローマの街を遊び歩く。ただ、それだけのストーリーだけど、見ていて飽きなかった。まさにヘップバーンの魅力が満ち満ちたいい映画でした。




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